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こう変わる!大学入試 〜2020年度からセンター試験に代わる試験を実施〜

「大学入学共通テスト」とは?

ここでは、センター試験に代わるテストとして導入準備が進められている「大学入学共通テスト」の概要について、現在(*)公表されている内容を確認してみましょう。なお、新テストの詳細はまだ検討中です。公表されている内容は変更される可能性がありますので、今後の議論の推移を見守っていく必要があります。

*以下の内容は2017年7月に文部科学省より公表された「大学入学共通テスト実施方針」、2018年6月に大学入試センターから公表された「『大学入学共通テスト』における問題作成の方向性等と本年11月に実施する試行調査(プレテスト)の趣旨について」の内容を基にしています。

2021年1月から実施

センター試験は2019年度(2020年1月)の実施を最後に廃止され、これに代わり2020年度からスタートするのが「大学入学共通テスト」(以降、「共通テスト」)です。これまでのセンター試験と同様、1月中旬の2日間で実施されます。今の高校1年生(2018年4月時点)から、この「共通テスト」(2021年1月実施)を受検することになります。

「共通テスト」は、現行の学習指導要領で学んだ生徒が受検する2020〜2023年度と、次期学習指導要領で学んだ生徒が受検する2024年度以降で、出題・解答方法などの制度設計が分けて検討されています。導入当初の出題教科・科目は、現行のセンター試験と同様の6教科30科目が予定されていますが、2024年度以降は簡素化する方向で見直されます。

現在のセンター試験からの大きな変更として、これまでのセンター試験になかった記述式問題の導入と、英語では4技能(読む・聞く・話す・書く)を評価することが挙げられます。

また、新テストの導入にあたっては、「知識・技能」だけでなく、大学入学段階で求められる「思考力・判断力・表現力」を一層重視するという考えがベースにあります。このため、現在のセンター試験でも実施されているマークシート式問題も見直しが検討されています。2017年11月に実施された共通テストの試行調査(プレテスト)の問題では、マークシート問題にも作問や出題形式にこれまでとは違った傾向が見られました。

例えば、複数の情報(文章・図・資料)を組み合わせて思考・判断させる問題や高校での学習場面を想定した設定の問題が出題されました。出題形式も、当てはまる選択肢をすべて選択する問題、解なしの選択肢を解答させる問題などがあり、こうした問題の中には正答率が1割台にとどまったものも見られました。

国語と数学で記述式問題を出題

現行のセンター試験は全てマークシート方式で実施されていますが、共通テストでは一部で記述式問題が導入されます。当初は国語と数学で実施され、2024年度以降からは地理歴史・公民や理科分野に広げることが検討されています。

2017年11月に実施された試行調査(プレテスト)の問題では、国語の記述式は3問が出題されました。評価のポイントは、形式面・内容面の条件をそれぞれ満たしているかでした。これらのうちいくつの条件を満たしているかで、段階別に評価されていました。3問とも無解答率は低かったものの、解答文字数が多い(80〜120字)第3問の正答率は1割にも満たないなど、問題による難易度のばらつきが見られました。数学はマーク式問題の中に混在して3問が出題されました。評価は、正答か誤答(無解答含む)のいずれかとなっていました。数学では3問ともに正答率が非常に低く、無解答率が高くなっていました。

2018年6月に大学入試センターから発表された「『共通テスト』問題作成の方向性等」によると、国語は20〜30字程度、40〜50字程度、80〜120字程度を記述する問題がぞれぞれ1問ずつ出題される予定となっています。試験時間は現行のセンター試験の80分から100分に延長されます。また、評価はマーク式問題の配点とは別に段階別評価が示されます。小問ごとと記述式全体の総合評価が示されますが、小問ごとには4段階表示、総合評価については80〜120字程度を記述する小問のみ1.5倍の重み付けを行った上で5段階表示とすることが検討されています。

数学では「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・数学A」受検者を対象に、「数学Ⅰ」の範囲から3問、マーク式問題と混在する形で出題される予定となっています。試験時間は現行のセンター試験の60分から70分に延長されますが、数学の記述式問題は段階別評価ではなく、マーク式問題と合わせて合計100点の中で配点が行われることとなっています。


英語は「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能評価を導入

英語は4技能(読む・聞く・話す・書く)を評価するため、実施形態を含めて大きく変わります。

グローバル化が急速に進展するなか、英語のコミュニケーション能力を重視する観点から、大学入学者選抜でも4技能を評価する必要性が示されてきました。現行のセンター試験は「読む」「聞く」の2技能の評価に留まっているとされ、新テストでは4技能を評価する方向で検討されてきました。しかし、センター試験のような大規模な集団に、同日に一斉に「話す」「書く」に関する試験を実施するのは難しいものがあります。そこで、すでに4技能評価を行っている民間の資格・検定試験を活用することが提示されました。

英語は2020年度から2023年度までは大学入試センターが作問し共通テストとして実施する試験と、民間の資格・検定試験の両方が用意され、各大学はいずれかまたは双方を利用できます。このうち、大学入試センターが作問する英語の試験については、現行の「筆記」は「筆記(リーディング)」に改められます。試験時間は「筆記(リーディング)」80分、「リスニング」60分(うち解答時間30分)と変更ありません。

民間の資格・検定試験については、その活用を支援するため「大学入試英語成績提供システム」が設置される予定です。一定の要件を満たすことが確認された資格・検定試験がこのシステムに参加することになります。2018年3月末に、2020年度に実施される最初の共通テストで活用される7団体24の資格・検定試験が決まりました。

成績提供システムに参加する資格・検定試験の受検者は、高校3年生以降の4月〜12月の間に受検した2回までの資格・検定試験の結果が大学に提供されます。成績結果は、受検生が資格・検定試験受検の際に、大学入試センターからあらかじめ個人ごとに発行されたIDを記載することにより、試験実施主体から大学入試センターへと成績が送付され、さらに大学入試センターから大学へと提供される仕組みです。提供される成績は、各試験のスコア(バンド表示も含む)とCEFR(*)の段階別表示、合否(合否がある場合)が基本となります。

*CEFR [ヨーロッパ言語共通参照枠 / Common European Framework of Reference for Languages] :外国語の学習・教授・評価(Learning, Teaching, Assessment)のための国際指標。


各科目9段階程度の段階別評価も大学へ提供

共通テストの成績については、これまで同様の素点のほか「国語」記述式問題の段階別評価、そして各科目については9段階程度の段階別評価を参考情報として大学へ提供することが検討されています。また、「国語」については古文、漢文の大問も含めた全体の素点の提供を原則とするものの、参考として大問ごとの素点についても提供することが検討されています。なお、記述式問題導入に伴い、大学入試センターから大学への成績提供時期は現行のセンター試験よりも1週間程度後ろ倒しされる見込みです。

このほか共通テストについて検討されているのは、過年度卒業者用の別問題は作成しない方向であること、基礎を付さない理科(物理、化学、生物、地学)では、各科目中の選択問題は設定されないといったことなどです。


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