Kei-Net

河合塾の大学入試情報サイト

Kei-Netトップ  >  学習対策  >  センター試験対策  >  センター試験 化学

センター試験 化学

学習アドバイス

 センター試験「化学」では、教科書の「化学基礎」、「化学」の全範囲から出題されます。2018年度は物質の構造および酸と塩基が、2017年度は物質の構造と酸化還元が出題され、いずれも配点比率は10%程度です。したがって、「化学基礎」、「化学」の全範囲について、教科書に記載されている基本事項を確実に学習しておく必要があります。特に、「化学基礎」は高校1年で履修し、忘れている箇所がいくつかある可能性もあるので留意しましょう。また、教科書の章末問題などを活用し、必ず問題演習で知識が定着したかを確かめましょう。
 センター試験の問題の大部分は、基本事項の理解を問うものですが、それにとどまらず、複数の思考過程を組み立てないと解答できない設問もいくつか出題されます。特に2021年度入試から実施される予定の「大学入学共通テスト」では、学力の3要素として知識のほかに思考力、判断力などが上げられており、2017年に実施された試行テストでも思考力、判断力を試す問題が多く出されています。現行のセンター試験もその影響を受ける可能性は大きく、2018年度センター試験でも伝導度を利用した中和滴定や硫酸塩の化学式の決定など、応用力や思考力を試す内容が出題されています。これらに対処するためには、標準的なレベルでよいので、二次・私大入試に対応した問題集で、知識を組み立てて問題を解いていく演習の積み重ねが必要でしょう。
 無機・有機分野は、天然有機化合物、合成高分子化合物を含めて教科書の基本事項を確認するとともに、センター試験の過去問、特に正誤問題(選択肢の中から誤りを含む、あるいは正しい記述を選ぶ形式の問題)を活用して、知識の定着をはかることが有効です。なお、基本事項ではありますが、目新しい形式や複数の思考過程を要する問題で、高3生と高卒生の差が大きくなりました。これは演習量の違いが反映していると思われます。理論と同様に標準レベルでよいので二次・私大入試に対応した問題集による演習を進めておきましょう。
 実験考察の問題は毎年1、2題出題されています。また、「無機物質と人間生活」からもほぼ毎年出題されています。「化学基礎」も含めて、教科書の「探求活動」や「化学と人間生活」の内容に目を通すとともに、「探求活動」では「考察」に対する答えを考えてみましょう。
 全統マーク模試の第1回、第2回は高校の履修程度を考慮して、基本事項の定着度を試すとともに、一部は複数の思考過程を要する問題で応用力を試す構成になっています。第3回、プレテストでは、過去のセンター試験の傾向を分析し、次年度のセンター試験を予想して作成しています。現状の到達度を把握し、さらに実戦力を養う上で格好の指標となるので、おおいに活用してほしいです。


ページの上部へ戻る


2018年度問題構成と設問別分析

大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1 物質の構成、物質の状態 24 6 物質の構成、物質の状態、気体、希薄溶液の性質
2 物質の変化と平衡 24 6 化学反応と熱、反応速度、酸と塩基、電池、電離平衡
3 無機物質 23 6 非金属元素、金属元素、化学量
4 有機化合物 19 6 脂肪族化合物、芳香族化合物
5 高分子化合物 5 2 合成高分子化合物、天然有機化合物
6 合成高分子化合物 5 2 合成高分子化合物
7 天然有機化合物 5 2 タンパク質、糖類
合計 100 28  

設問別分析
第1問
原子やイオンの構造、元素の分類、金属の結晶格子の構造、蒸気圧と沸点の関係、モル濃度から質量モル濃度への変換、物質の状態が出題された。問3は六方最密構造の結晶構造が問われた。問4は蒸気圧曲線をもとに、外圧が変化したときの水の沸点のグラフを問う問題であった。問5は溶媒の質量を表す式に着目する必要がある。問6は液体が過冷却になるということに気がつかないと解答は難しかっただろう。問1、2は、いずれも、基本事項が理解できていれば解答できる問題である。問題演習を通じて基本事項を理解する学習が求められる。
第2問
化学反応と熱、反応速度、中和滴定、燃料電池、電離平衡が出題された。
問2は反応速度の内容であり、2つの反応物のうち一方の反応物だけを増やしても、最終的な生成物の量は変わらないことがポイントであった。問3は電気伝導度を利用した中和滴定の内容であり、中和点までは中和反応による沈殿生成でイオンの量が減少することに着目したい。なお、電気伝導度による中和滴定は、「化学基礎」の一部の教科書に「参考」として記載されている。問4はメタノールを用いた燃料電池の計算問題であるが、反応式が与えられているため、電子の物質量を求めれば正答に至ることができる。問5は、アンモニアの電離定数とアンモニウムイオンの加水分解定数の関係を考える問題であり、式を見比べると解答できるが、教科書の発展で扱われている内容まで学習していればより解答しやすかったであろう。物質の変化とエネルギーは、定義や反応を押さえたうえで、計算も含めた演習を十分に行っておきたい。反応速度や化学平衡は計算だけでなく、今年は出題されなかった化学平衡の移動(ルシャトリエの原理)も押さえておきたい。また、「化学基礎」の範囲である酸と塩基や酸化還元の量計算も毎年出題されており、注意しておこう。
第3問
身近な無機物質、ハロゲンの単体および化合物、気体の発生と性質、同族元素の単体や化合物が出題された。問1はルビーやサファイアの主成分が酸化アルミニウムである知識が要求された。問2は塩素のオキソ酸に関する知識が問われる問題であった。問4bはマグネシウムとカルシウムの硫酸塩と水酸化物の溶解性の違いがポイントである。問5は水和物の質量変化の比に注目できたかどうかがポイントになるだろう。無機物質に関する教科書に記載されている事項をまとめ、問題演習を通じて知識を定着させるとともに、化学量に関する計算問題にも対応できるようにしておきたい。
第4問
指定された原子の数が同じである有機化合物の組合せ、幾何異性体が存在する化合物、アセトン、不飽和結合をもつ直鎖状アルコールの分子式の決定、アセチルサリチル酸の合成実験が出題された。問1は目新しい出題形式であったが、化合物名から構造式を想起できれば、容易に正答できる。問2、3は基本事項を問うものであった。問4は、水素の発生量から用いたアルコールの物質量が求められることに気づけたかがポイントである。問5は、いずれも基本事項を問うものであった。有機化合物の名称や性質など、教科書の重要事項を身につけ、過去のセンター試験で出題された問題などを中心に問題演習を積んでおきたい。
第5問
問1は合成高分子化合物の構造と合成法の基本事項に関する正誤問題であった。問2は導電性高分子など「高分子化合物と人間生活」からの出題であった。紛らわしい選択肢がなく、解答しやすい。教科書の基本事項を押さえておきたい。
第6問
問1は、熱硬化性樹脂を選ぶ基本的な問題であった。問2は、ナイロンを構成するカルボン酸のメチレン基の数を求めるもので、標準的なレベルの計算問題であった。教科書に記載されている事項を押さえておくとともに、重合度に関する計算問題の演習に取り組んでおきたい。
第7問
問1は、タンパク質に関する正誤問題で、教科書に記載されている事項を踏まえた標準的な内容の正誤問題であった。問2はスクロースの加水分解に関する設問で、スクロースが還元性を示さないことに着目すれば容易に解ける。教科書の基本事項を押さえておきたい。

ページの上部へ戻る


センター試験 解答

ご覧になりたい年度をクリックすると、その年度のセンター試験の解答がご覧いただけます。

ページの上部へ戻る


平均点の推移

年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度
平均点 60.6 51.9 54.5 62.5 69.4

2014年度は「化学Ⅰ」の平均点を掲載。


ページトップへ